神経障害は、2型糖尿病のなかでも起こりやすい合併症です。
糖尿病が神経障害につながるのは、次の二つの要因があるといえます。

 

ひとつは、ブドウ糖がたんぱく質と結びついてたんぱく質が糖化してしまい、
細胞が正常に働かなくなるため。
もうひとつが、細胞内にソルビドールという物質がたまってしまって、
細胞がむくみ、機能が落ちてしまうためです。
このように細胞がうまく機能しなくなると、手足に痛みやしびれを感じるようになり、
さらに進行すると、脳からの情報をうまく伝えられなくなったり、
逆に脳に情報が伝わらなくなってしまいます。

 

自覚症状があっても、進行すれば無自覚になるので注意が必要です。
神経障害は自覚症状が乏しい目や腎症と違い、早くから自覚症状が出るのが特徴です。
そのなかでも早い時期に現れる症状が、末梢神経の異常による足のしびれや痛みです。
末梢神経とは全身の隅々にまで張り巡らされた細い神経をいいます。
症状が出るのは両足同時で、しびれの他にじりじりした感じやチクチクした刺すような痛み、
または電気が走ったような痛みを生じます。

 

その他にも、体の各部で運動・知覚症状が見られるようになります。
こうした症状は糖尿病になってからの期間が長いほど、また、血糖のコントロールが悪いほど強くなります。
恐ろしいのは、こうした痛みが、ある一定の時期を過ぎてしまうと弱くなったり、収まったりしてしまう点です。
神経障害は、進行が進むにつれて自覚できなくなります。
痛みがなくなり治ったように思ってしまいますが、痛みを感じないのは、
実は神経の機能を失っているためなのです。

 

特に、末梢神経が機能しなくなると、次に起こる症状は足の潰瘍や壊疽です。
最悪の場合、切断しなければなりません。
糖尿病と診断された後、手足のしびれや痛みを感じたら、迷わず医師に相談しましょう。
早い段階であれば、治療が可能です。

 

糖尿病の患者さんの自律神経障害の症状末梢神経障害とともに、
自律神経障害にも気をつける必要があります。
自律神経とは胃腸や心臓、血圧、膀胱などの機能を調節している神経で、
障害が起きるとそれぞれの臓器で異常が見られるようになります。
自覚できる症状としては、胃腸の働きが弱まることからくる便秘や下痢、胃のもたれ、
尿の出や切れが悪い、汗を異常にかく、などがあります。

 

また、起立性低血圧といわれる立ちくらみも代表的な症状です。
さらに、狭心症の痛みも感じにくくなり、放っておくと心筋梗塞を起こす恐れがあります。

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